計算トポロジー入門21世紀に入り急速に発展した"計算トポロジー"を、その立役者が基礎から説き起こした本格的入門書。とトポロジー、アルゴリズムの分野を超えた融合が進み、その応用範囲は学問の世界を飛び出して実学の世界にまで拡がろうとしている。このような発展を専門家以外の幅広い方にお伝えしようというのが本書の目的である。本書では、、トポロジー、そしてアルゴリズムをごちゃ混ぜにした内容を扱う。混ぜ合わせることによって、それぞれが薄まるようなことは全くない。むしろ、によりトポロジーが扱う位相的な構造を具体的に構成することができ、また、常にアルゴリズムを意識することで、構成が具体的な問題に応用できる複雑さのレベルを超えてしまうことを防げるという利点がある。本書は3つのPartから構成されている。Part Aはトポロジカルな考え方への入門編である。Part Bでは古典的なトポロジーの題材のうちから、我々の目的に有用で、効率よく計算できるものを扱う。本書の中核をなし、また革新的な部分であるのは、Part Cである。Part Cでは、パーシステンスとその安定性という概念を導入し、応用について議論する。[原著: Computational Topology: An Introduction American Mathematical Society 2010]